古い手帳を見ると、それがたとえ去年のものであっても「わー、無駄なことたくさんしてる。もうこの人とやりとりないし、ブレてる企画もぽしゃった企画も多いなー、行こうと思ってたけどほとんどのイベントには行けてないし」とショックを受けます。
さらに振り返ると「駐在妻らしく、パリマダムらしく、中央区マダムらしく、長男の嫁らしく、フレッシュな経営者らしく」など、いろんな「らしさ」を演じては疲弊してきました。
今ではそれらの経験のすべてに感謝もあります。
なぜなら。何が「違う」か、何が「自分じゃない」かは、体験して体感しないと分からないから、その経験をたくさんさせてもらってありがたい。と。
3年前に離婚して、翌年ポートランドとカリフォルニアに3か月暮らしに行きました。
ひたすら癒しのためだけに。とはいえ、突然の環境と人間関係の変化で息子がダメージを受けてしまい、前半はほぼその対応でした。家の選定を誤り、朝起きると小さな子供たちが泣きわめいているという暴力性がある中で暮らし私もノイローゼ気味に・・・
何かの延長な人生から「出る」という勇気が人生を変える
そんな毎日の中で、わたしが暮らしたいのは本当にこういう暮らしではないんだな、と骨の髄まで理解。
大きく舵を切り、聖地・シャスタでスエットロッジに参加したり、シャーマンセッションを受けたりして、そこから人生がグッと好転しはじめました。
まず、結婚中は旅といえば夫がレンタカーを用意し運転し、宿も行き先も全て手配していました。
「シャスタに明日行く」と決めた時、手配ができる自信はまるでありませんでした。
それが、ものの15分でグレイハウンドバスと宿を決められた時に、人生の舵(autonomy、自主性、主体性)を取り戻したのだと思います。
わたしが今穏やかで調和的な暮らしをできているのは、ポートランドで置かれた過酷な状況の賜物(たまもの)です。
結婚の収束と同じく「こんな生活はいや」を骨の髄まで味わった時「こんな生活をしたい」に転換することができました。
おすすめはできませんが、イヤのエッジを味わいきってから、自分のコンフォートゾーンを知り縮めていく。そういう生態を持つ生き物な気がします。エネルギーロス多いのですけど・・・いいんです、どんな経験も抜ければそれなりに楽しいから・・・
骨の髄まで「こういう生活をしたい」が見えたらリスト化がおすすめです。
”わたしの幸せ”リスト
- 息子と毎日ていねいに過ごせること
- 「おたがいさま」な生活。大切な人に求められた時にavailable(わたしを使ってもらえる)余裕があること。特に息子
- 新鮮な食材で料理できること
- 食事を気持ちの良い仲間と食べられること
- 海・夕焼け・インテリアなど、生活のなかでbeautyが満たされること。カフェに行かなくていいくらい
- 知的な刺激があること。具体的には・・・
- 毎日学びの時間があること。AMは2-3時間、世界中の記事を読んだりTEDを見たりできること
- クリーン・ランゲージやストレングス・ファインダーやNVCなど自分を脱暗号化し読み解き、楽に幸せに生きれるための実践的な知を身につけること
- かつ、その学びを大切な人たちにも使うこと
- なぜなら、学びが実生活に役立ち、他の人の命を豊かにすることにわたしの喜びがある
- つまり、賢者のように暮らしたい
- コミュニティ・金儲け・不特定多数の人との触れ合いには興味がないことがわかった
- であれば、今ある人間関係でいったん充分。何より息子にエネルギーを注ぐ
- そして、自分とのパートナーシップの回復も優先的にする
ニーズに翻訳します
次に、太字にしたような要素から、NVCのニーズ(命の質)に落とし込んでいきます。
わたしがこの数年大切にしたいニーズは、これら。
- beauty
- intimacy(親しさ)
- mutuality, inter-dependency(お互い様)
- well-being(心身の健康)
- 効率性
- peace of mind
- space(空間、時間、余裕)
- love
- learning
- understand
- 成長
- 貢献
- よろこび
- 楽しさ
- パートナーシップ
- creativity
中でも、楽しさ、心の平安、よろこび、愛、美しさが強く感じられます。
一度こんなふうにニーズでつかんだら、そこからの人生は揺るぎないです。
そこから3年。人生はこれらを軸に周り、その軸に美しい色糸がコマのように巻きついて、ゆっくりとたおやかに大きく安定した回転で周りつづけています。
生活のルーティンに埋め込む
そして大切なことを日々守れるように、自分にも具体的にお願いを出していきます。
わたしがしたのはこんな工夫。
- 親友たちとは、月に一回の定例のオンラインデートを入れ、互いに人生を支え合う。それを複数本もつ
- googleカレンダーを秘書として使い、食事の時間、息子との時間、家をカフェやホテルのようにメンテナンスするための家事の時間、学びの時間、自分を楽しませるための時間(手芸や読書や庭仕事など)を確保し、そういう時間に仕事が食い込まないようにスケジュールをブロック
- 家事をクリエイティブな時間にできるように、いくつかの仕組みをつくる(その話はまた別の記事で!)
去年の迷走している手帳とは異なる今年です。ごく少人数の人と、大切なプロジェクトを手がたく進めている。毎日ていねいに暮らし、信頼と愛の土を耕しながら。
写真はトットネスのシューマッハーカレッジで。こんな木になりたい。