誰かを変えたい・説教したい気持ちが止められない時、どうすればいいのか?|無敵のまほうデモ

人の行動を見て無条件かつ瞬間的に反応してしまうことがあります。人によってボタンはさまざまのようですが、怒りやいきどおりが多いように感じます。
コーチ/カウンセラーとして人の感情や潜在意識と並走していると、「ボタン」の裏に、つながる「糸」があることに気づくことがあります。
そこに、その人独自の面白い世界があります。「面白い世界」の存在に気づき、扱い方を見つけると、ボタンの作動をコントロールしやすくなります。
アンガーマネージメントという手法もあるようです。私はNVCでやっています。
どうやっていけるか見ていきましょう。私のケースでご紹介しますね。

「コメントおじさん」はよくない!がある

最近、友人から聞いたのですが、SNS時代にあって、他人のポストについコメントしちゃう人が海外で頻発してるらしいです。
「reply guy」と海外では揶揄されてます。日本語だとコメントおじさん、って感じ?
日本語の記事では、Yahoo!ニュースにこんな記事がありました。ご参考に。
TwitterなどのSNSで不快な「リプライ男」になってない?
海外の記事では、「Reply Guy」の特徴として、こんなことがあげられています。

  • 中年の男性
  • 年下の女性へのコメントが多い
  • 批判的でネガティブな内容
  • 目的はマウンティング、と取れる。俺の方が知っていると自慢するか、相手が劣っていると侮蔑する。

直接的な私へのコメントではないものの、コメントおじさん的な特徴があると感じるコメントを見た時、こんなことが起きました。

「おしおき」ボタンが作動

体の中に強い衝動が走ります。英語だと「impulse」と言われるエネルギーの流れです。

impulse:
〔行動のきっかけの〕弾み、勢い
〔突然起きる〕衝動、強い欲求。予測できない感情や行動を引き起こすもの。衝動的行為[行動]
〔行動の〕誘発要因、傾向

直感的なものなので、絶対視しがち。行動への強い欲求がわきます。

公開で鼻をへし折り再起不能にし、そのエネルギーと時間を、愛とポジティビティに使う活動家に変えてしまいたい

気づいたときは、もう5行くらいコメントを書いていました、THE 反応!
そこをグッとこらえます。書きかけの文章は消します。必要なことはまた書けるからね!
かつて、この「こらえる」ができず、人間関係で暴力をまき散らしてきました。
いまは「魔法の杖」を何本か持っていて、使います。
ここで使うのは、NVCのカリスマトレーナーRoxyから拾った言葉。

Empathy before Education

Empathy before education.
educationとは、人を変えたい、説教したいという強いコントロールの気持ちです。

人を変えたいと思う前に、まず共感。

もちろん相手にすぐ共感はできません、まったくできません。
相手はすでに自分の中で「悪い人」のラベルを貼られているので、あらゆる正当化の声が体の中からきます。

最初は、自分の中のホットさを感じる

自分の中にあるその「衝動」と「行動したい欲求」を見つめます。
「そんな感情を持つ私はよくない」「こんな感情を世に出したら、生きにくくなる」といったいろんなジャッジメント(評価、批判)もきます。それも全部、自分の前に並べます。
それらは「かわいい」感情たち。

私って、こういうトリガーで、こういうボタンが作動するんだ。ふーーん

純粋な好奇心で、それらを眺めます。
この「距離をとる」感覚が大切。
アンガーマネージメントでは「怒りは6秒でおさまる」と言われています。
6秒カウントし怒りの第一波を乗り越え、まだ余波がただよう中、衝動ボタンの裏の糸をたぐっていきます。

参考記事:
ピークはたった6秒? 怒りをコントロールして精神を落ち着かせよう

「衝動」の裏の世界へ旅する

NVCでは、そのために「感情」「ニーズ」という要素を利用します。
ダウンジング棒のようなものです。
私が「コメントおじさんはよくない」「こらしめたい」と思う時、どんな感情やニーズの組み合わせになっているんだろう?
自分の擁護や相手への批判は脇に置いて、なるべくなんの意図もない純粋な好奇心で立ち会えると、美しい地平線にたどり着きやすいです。

まずThought(思考)が出てしょうがないので洗いだします。自分の中で何人かがいろいろしゃべってます。

  • わたしが信じている美しい全体性が侵された気がしてショック
  • 人は、ポジティビティから生きるべきだと思ってる。
  • あまつさえ、コメントおじさんのネガティブなコメントに「いいね」する人がいるなんて何ごと?!、NoにYESしてどうする?
  • 増やしたいものにYESをする発言のみを世に出すべき
  • だって、本当じゃないじゃん。発言するときには、3つの門をクリアすべき。「その言葉は真実か、その言葉は言う必要があるか、その言葉に思いやりはあるか。その門をクリアした言葉だけが世に放たれてよい」。クリアしない言葉を発する人は暴力的だ、もっと言えば、害毒だ。

ひととおりのジャッジメントを吐き出しきると、少し視点がシフトするポイントがあります。

  • そう思うのは、私がYESと愛と希望で世界平和を、生きてるうちに少しでも増やしたいと思っているから。
  • 同時に、それが世界全体では達成しないことも知っている。諦めではなく、事実として
  • だとしたら、自分の半径5mを平和と調和と美しさで満たす人生で、いいじゃない?
  • すべての人が自分と同じ考えでないことは、十分に知っている
  • 価値観が合わない人と調整する作業が好きな人もいる。私は、そのタイプじゃない
  • 気の合う人とのメッセージのやり取りも返信できてないような状況が今の自分
  • つながりたいと思えない人とのやり取りに使う、時間とエネルギーのリソースはない。
  • NoにNoするのも誠意/正義だという気持ちもあるけど、「3つの門」をクリアせず出た発言に、それを大切にしている私が対応する必要はあるのか?それをしてたら、あっという間に時間がなくなっちゃう
  • 私は、そのコメントを見て傷ついた。私への批判ではなくても、そのネガティブなマウンティングを世に出す人がいるということに傷ついている
  • それは相手のもので、私が教育する必要はない。それに「いいね」する人がいるなら、そういう意見の人もいる、ということなのだろう。
  • 驚きはあるが、自分の美しい宮殿の外に、私は魅力を感じない世界があって、それに魅力を感じる人もいる、という事実だけがある
  • それは、同じ砂浜に貝拾いに行って、相手が大きな穴の空いた貝を探すことに熱中している間、私は7つの色の砂つぶを集めて虹の色相に並べてうっとりしている、というくらいの違いにすぎない。種の違う動物がそうして森に共存しているように
  • 私は砂を集めている、あなたは貝を集めている。そのことがわかりました。ということにすぎない

これらの「糸」をたどってつくところはどこだろう?

「衝動」の裏にあったものは何か?

引き起こされた「感情」は、

  • 軽蔑
  • 敵意
  • 憤慨する
  • 驚き
  • 失望

その奥にあって、私が大切にしていたものはなんだったのか?
世界への信頼? いや、それは勝手な私の期待に過ぎないな。期待するのは勝手だけれど、真実ではない。
もっと自分の中で確かで、考えや正当化に侵されていない質を探す。

  • beauty
  • peace of mind

のふたつだけがある。

  • 世界が、私が見たいようなポジティブさと美しさに満ちた明るいところだったらいい。
  • そうではなかったというショック。
  • すべての人は愛から動いていて、すべての人の中に光があって、そこでつながりあえると信じたい。
  • そのためには、たくさんのコミュニケーションを通じてつながりあう時間を取る必要がある。
  • 個別にやる必要があるが、その人に私は魅力を感じない。もっと魅力を感じている人とのコミュニケーションに同じ時間を使いたい。

自分の見たい世界を信じたい、そのために相手を変えたいという無茶な欲求があることを知った。
そして、ニーズから行くなら、美しい、自分に快適に整えた宮殿で過ごせればただそれでいい。自分が魅力を感じないものとのやり取りの時間を極力減らしたい。せっかく美しいものと恋をしに生まれてきているのだから。

と結論が出ます。

あらためて客観的に現実を見つめなおす

最近、紹介されたり、イベントにいらっしゃる方に関心を持っていただき、刺激的で楽しいなかにも、メッセンジャーのやり取りが増えたり、一緒にいる時間をつくることが多くて疲弊していることに気づいていました。
出会う人が多すぎ会食も多く、体のタイミングで食事を取れないことが影響して急性胃腸炎になり半断食でパフォーマンスの上がらない数日を過ごしたり・・・。何やってんだ私。
一方、ソウルメイトだと思う女友達が数人いて、一緒にやる「みたい未来をつくる」ためのプロジェクトもすでにあって。
年初に、ゾーン1の人との作業にほとんどの時間を投じようと決めていた。そこだけで、もう1年分の作業はあるなあ。。。

と、朝、ブライアン・イーノの記事を読み心新たにしていたことも思い出します。
もっと小さく、ていねいに。
自分の美しい世界を生きることを大切にしておこう。採算性も交流人口もインパクトも判断基準ではない。とにかく「アート」として毎日を生きたい。

自分ルールをつくる

そんなことで、自分の真実がわかった上で、どうしよう?
「コメントおじさんには反応しない」
今後もそれを基本スタンスにすることを、自分のルールにする。
自分の思考・表現・美学が、必ずしも相手に受けいられるわけではない、ということを学び合うのも社会であるから。

個別の対応はしないけれど、それでもやはりポジティブで愛から動ける人が多い世界を見てみたい欲求はある。
そのためにNVCやマインドフルネス的な生き方を広める活動にフォーカスしようと、あらためて意欲がわきます。自分に無理のない範囲で♡

会ったことのない人とテキストでやり取りを続けるのは、いい結果にあまりなりません。人間性でつながれないから。
自分がそそらない人の対応をしイライラし続けることもできるし、同じ時間を自分とつながり、未来にエネルギーを向ける作業に使うこともできます。後者がしたい。

写真は主催している「雑草という名の草はない」という雑草を敵にしない考え方を伝える会で、料理を友人Rioが美しくあしらってくれたもの。
野趣、五味あっての調和。
どんな味もあるからいいし、すべてがひとつにならないから、いい。

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