対人関係がうまくいかない愛着障害は、家族からの負の遺産

私が37歳の時、62歳の母が余命半年の宣告を受け、荷物の整理を始めました。
わたしの生年の日記を見つけ「わたしが死んだら、これ読むといいわよ」と言います。
(死んだら?)と引っかかりをもちつつ死後読んでみると・・・育児適性のない人だったんだなーと深く理解!

25才で生んでいるという情状酌量はあるものの・・・「わたしはこうはならないなー」「この人に育てられる子供はちょっとかわいそうだな」と思うほど。
わたしが息子に書き残した愛に満ちた大量の育児日記との差にびっくり。
それは彼女の個性であって、誰のせいでもない。生きて子供を育て上げるだけで精一杯な時代ですし。

愛着障害理論によると、3歳児までの愛着形成が、その後の人生形成に大きな影響を与えます。
詳しくはこちらの記事を。

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ステキな男性たちと出逢いながら、誰にも満足することができず「私の人生から出ていって」と切り続け、お互いに深く痛むパターンがあります。
自責と他責の沼で苦しみ続けた結果、「愛着障害」という現象を知ったことで、やっと本当の沼の姿を知ることができました。
名前のついたお化けは怖くない!
治癒を進めています。
最高のパートナーとの離婚の原因も恋愛が長続きしないのも、ここに原因があります。
自分の人生を誰かのせいにするのは大嫌いです。ライフコーチをしていることもあり、人生の主体性は自分にあって、自分の意識・意志の持ち方でいかようにも変えていくことができると確信しているからです。

しかし、意識・意志の持ちようでどうにもならない部分が実は人生には多く、潜在意識の沼をのぞいてドブさらいをする必要があります。

誰かとの間で「愛」の問題が起きる時は、愛着障害を疑うべし!

愛着障害という負の遺産

母はほんとうに大変な人でした。80年代に起業しバブルの中で大きな資産をつくり大きな損失をつくり乗り越えました。体が弱く、大きなストレスからくる慢性的な頭痛や生理痛や肩こりがひどく、父がよくケアをしていました。
体調が悪い上に、経営は大変で、バブル崩壊期は1日に300万円の「利息を」返していました(考えられませんよね、そんな人生)。
イライラしていることも多く、よく裁判に巻き込まれ、母のヒステリーに家族が怯えて暮らしていました。
両親の他には、母のおばにあたる”祖母”がいて、私たち姉弟の面倒を見てくれていました。
これがまた、説明するには記事3本必要な猛者で・・・
60歳で私が生まれ、育児に専念。いま思えばアルツハイマーだったのでしょう、よく「ものを盗られた」と騒ぎ、頻繁に警察が家に来ました。
私はそんな個性の強い大人たちから自分と弟を守るために、母を凌駕するキレキャラと気の強さを育てケンカに強くなっていきます。
勉強ができず気ばかり強い私と違い、3歳年下の弟は天才児で優しくかわいくひょうきんもので母の溺愛の的でした。
弟をいじめると、母から家の外に蹴り出されごはんの時間に庭に放置されていることもありました。
母は生活費や学費も事業費に回していたので、お金をもらうにも苦労しました(詳しくは記事を、NVCのいいセッションです)

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今の感覚からは、虐待やネグレクトにあたると思います。
書いていて、胸が張り裂けそうな悲しい気持ちになります。
(いやー、どうやって生き延びたんだろう! )
両親も祖母も、ご近所づきあいや親戚づきあいといった一般的な社交スキルがなく、社会的コミュニケーションを学ぶこともなく学校生活へ。
学校でも色々ありましたが、毎日終電、時には徹夜の両親に悩み事の相談や解決を仰ぐことはできませんした。
「風変わりな子」と言われながら、シャバの中で友人たちに支えながら生きてきました。

もちろん世界にはもっと恵まれない環境に生まれるたくさんの人がいるので、国際水準からいったら相対的には恵まれているとも思っています。

簡単に言えば、私たちの庇護者であった3人の大人は性格的に欠損のある人たちでした。
祖母は戦争経験者だし、母は自己愛性パーソナリティ障害でADDだったと思います、父は回避型の愛着障害。その中でも彼らなりに精一杯育ててくれたと思っています。
彼らも愛着障害を引き継いで育ってきたのだと思います。
祖母の母は、男性と駆け落ちするように家を出て行ってしまったそうだし、母は3歳で養女に出ているし、亡き父も実母への愛着障害を抱えていたと感じます。
愛と庇護、無条件の愛、誰かが自分のために絶対的な存在感を持ってそばに居てくれることが欠落していた人たちなのだと思います。
それは引き継がれた負の遺産であって、彼らのせいではない。
今のように精神病理学が発達した時代でもなく、母の本棚にあった育児書も、今では悪名高い「スポック博士の育児書」でしたし。(でも、彼女は共産主義からこれを読んだんじゃないかな?とも思います(元全共闘)。母乳育児だったし合致しないところも多いので)
みんな時代の被害者なのです。

とにもかくにも、私は庇護される機会があまりなかったので、とにかく強くならねばと生きてきました。
恋愛や友情、たくさんの愛に支えられて生きてきましたが、それでもぬぐえない愛着障害がついています。
それが、親密な人とのコミュニケーションで影響することがあります。
結婚の失敗も、完全に愛着障害の影響です。気づいたのが42歳の時。
愛着障害は誰にでもある程度あるというので、ほんとうは義務教育の中で性教育ばりに学んでおくと、人間関係がうまくいくとエッセンシャルな知恵だと思っています。

世代間トラウマという目線で家族のストーリーを捉えてみよう

以前デートしていた人から「お母さんのことで恨みがあるみたいだけど、もう亡くなってるし終わったことだし忘れて、未来の楽しいことだけ考えたら」と軽く言われて、プチッと切れたことがあります。
いま書いても「アホか」と思う。
それは、納戸のゴミが処分されてなく収納スペースがない状況で、家を毎日ルーティンで掃除はしてるけど、明らかに物があふれているというシチュエーションに私には見えます。納戸からだろうが、と。

私は確実に世代間にわたるトラウマを引き継いでいますが、何人かのシャーマンなどの技で表面上はクリアしています。
根深い愛着障害を克服するために、本気でそろそろ世代間トラウマのセラピーも必要と感じています。

世代間トラウマについて、京都大学のPDFからコピーしておきます。

トラウマが引き起こされるのは、対象そのものとの関係ばかりではなく、子どもと両親の間に内在するコミュニケ
ーションによるといいます。失望、信頼への裏切り、子どもと大人の間に起こったことの否認が、子どものなかに、自分自身の知覚に対する基本的な不信感を生み出します。

精神分析からみたトラウマの世代間伝達/京都大学

トラウマカウンセラーとして世界最高峰はガボール・マテとエスター・ペレル。
ガボールはこちらの動画がおすすめです。かっこいいです。

エスターはこちらの記事をどうぞ。

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